「急いでいる時に限って、誰かが頼み事をしてくる」
この状況にしょっちゅう陥ってしまう方にとっては、悩みのタネであることでしょう。
そして、できるだけ避けたい事態でもあるはずです。
自分がするべきタスクは、すでにある。
にもかかわらず、他の人や状況がさらなるタスクを持ち込んでくる。
このような状況になった時の処方箋が、今日のテーマ。
結論を先にお伝えすると、タイトルにある通り「シングルタスクで進める」です。
状況についての情報を集めて分析する
何かをしている時に、さらに別のタスクがやって来た。
この時にあなたが最初にするべきなのは、現状について情報を集めて分析することです。
このタイミングでは、どちらかと言えば分析よりも情報収集の方が大切です。
知りたい情報は、主に
- 緊急性
- どこから来たのか?
- タスクに対するあなたの気持ち
以上の3つです。
後からやって来たタスクを先にしなければならないことは、案外と少ないです。
命の危険があったり、放っておくと怪我をする恐れがある時くらいでは?
このように考えると、今やっている作業の手を止めるケースは、そう多くはないはずです。
また、「誰からの依頼なのか?」も、このタイミングで考えるポイント。
あなた自身が「あ、そういえばあれもしなきゃ!」と思いついたのであれば、とりあえずメモに書いておくという手が使えます。
また、頼まれたかたらと言って、必ずしも自分でする必要はどこにもありません。
相手の人との関係性によっては「断る」という選択肢があることを忘れてはならないのです。
最後に、あなたがやりたいのか、そうではないのかも考えてみてください。
こちらについても「嫌だ」と感じたのであれば断ることを検討する対象となります。
優先順位に照らし合わせて、処理する順番を決める
先ほどの情報収集と分析の関門を突破したタスク。
ですが「今すぐやろう!」となるのは、まだ早いです。
次にあなたにしてほしいのは「タスクをいつするのかを決める」です。
あなたにとって大切であるのなら、優先順位は上がるでしょう。
また、そうではないのなら後回しにしても問題はないはずです。
ここで注意したいのは、人間には緊急性が高いほど重要だと感じてしまうという習性があること。
ですが、緊急性と重要度には関係はありません。
こちらの件については「7つの習慣」をお読みくださいね。
それから、あなたの気持ちもまた、大切にするべきものです。
以前ご紹介した「やりたいことリスト」を思い浮かべることで、自然と優先順位は決まってくるでしょう。
さらに、依頼した相手がいるタスクであれば、実行するタイミングの交渉を。
相手から「なるべく早く」と言われたとしても、あなたにはあなたの都合があります。
相手との関係性にもよりますが「いつするのか?」を決める最終的な権限は、あなたが持っていることをお忘れなく!
「ひとつづつ、確実に」シングルタスクで実行する
最後の仕上げは、やることリストにある項目を実行すること。
ここでようやく「シングルタスク」が出てきます。
焦っているとついやってしまう、マルチタスク。
なのですが、いくつものことを同時に手を付けても
- 効率が悪い
- 意識が散漫になり、ミスが増える
- いつまでたっても、何も完了しないので落ち着かない
といった、デメリットしかありません。
なので、どんなに急いでいても、激しく急かされたとしても
「私はシングルタスクの人」
「絶対にひとつずつやるんだ!」
このフレーズを思い浮かべながら、目の前にある「今」のタスクに集中してください。
マルチタスクは危険な罠
あなたは「マルチタスク」という言葉に、一種のカッコよさを感じていませんか?
そんなあなたに、私から残念なお知らせがあります。
仕事柄、私には会社の社長さんや「起業家」と呼ばれる方とお会いする機会が多いです。
彼ら、彼女たちに共通するポイントは数多くあるのですが、その中のひとつが「マルチタスクをしない」
超・高速でシングルタスクをこなし続けているから、部外者からすればマルチタスクに見えているだけです。
それでもあなたは、マルチタスクを続けますか?
この機会に「ひとつずつ、確実に終わらせよう」と決めますか?
どちらを選んでも構いません。
選択する権利は、あなたが持っているのですから。