受けた恩を「送る」ということ – 恩返しは不要である

こんにちは。ウメノリカです。

「何かをしてもらったから、お返しをしたい」
そう思う気持ちは、とても素晴らしいことです。
もらいっぱなしで何も返さない人に、手を差し伸べるのは嫌ですよね。

物を頂いたということであれば、適切なお返しの品を贈るのは理にかなった行動です。
プレゼントのやり取りは、円滑なコミュニケーションをもたらしますから。

ただ、私にはどうも「人の心の機敏を読む」という能力が低いようで、このような形で失礼させてもらっていますが(苦笑)

なのですが、形のない何か(以後は「恩」とします)を頂いた場合、相手に返す必要はないというのが今日のお話し。
言葉を変えると「恩返し不要論」とも言えます。

親が子育てをする理由

あなたにはお子さまはいますか?
お子さまがいる方はご自身のことを思って、そうではない方はご両親との関係を思い返して読み進めてください。

親というものはごく一部の例外を除き、自身が守るべき存在として子どもを見ています。
子育てについても、もちろんこの視点を持っているものです。

親は自分の子どもを育てるのに「この子を育てたら、将来はリターンがあるから」とは思っていません。
ただ無心に、目の前にいる我が子の成長と幸せを願っています。

(ここまで書いて、ちょっと涙が出てきました。)
不意に涙ぐむくらい、親が子どもを大切に思う気持ちは強いもの。
間違っても「育てた恩を返してほしい」とは、これっぽっちも思わないのです。

メンターが教えを授ける目的

あなたは「メンター」という言葉を聞いたことがありますか。
メンターとは

メンターとは、広義では仕事や人生における「指導者」「助言者」「教育者」「理解者」「支援者」のことを指します。

出典: メンターとは?メンターの意味と役割はなんなのか?

という存在のこと。
私も以前に「相談相手」という言葉を使って説明しました。

人によって細かい部分に違いはありますが、全体的な傾向としてメンターは自分の後進・後輩のために教えを授けます。

自分から教えを受ける人がよりよい人生を送るために、自身の持つリソースを生かしてほしいというのが彼ら、彼女たちの願い。
そこには「相手から何かをもらおう」という意識は、まったく存在しません。

つまり、子育てにおける親と同じ感覚があると言えるのです。

受けた恩を返す「最強」の方法

さて、ここからは受けた恩を返すことについて、お話ししていきます。

あなたはこれまでに恩を受けてきた相手に対して、
「自分が受けた恩は大きすぎて、直接返せるとは思えない」
このような気持ちを持ったことはありませんか?

その感覚、正解です!

何かの形で恩を返したいのなら、あなた自身が親やメンターになるといい。
これが私の意見です。

子どもを持つのは一種の「ご縁」であり、確実に叶えられることではありません。

ですが、誰かのメンターになることであれば、あなたの意思ひとつで実現可能です。
あなたが助けてあげられる誰かに対して、手を差し出せばよいだけなので。

また、あなたに何かをしてくれた人は、あなたからの恩返しを無意識では望んでいません。
(言葉にしてハッキリ伝えてくださる方もいます)
その理由は「恩」とは何人も経てから返ってくる方がより大きく、素敵な形に変わると知っているからです。

そして、私が続けている「プロ事務」という働き方を広める活動。
この活動は

  • 「私に仕事を依頼する」という形で
  • 地方在住の専業主婦の持つ可能性を教えてくれた

お客様のために続けているという側面があるのです。

最後に、どうしても直接恩を返したいのなら、
「どう考えても、相手より自分が上」と確信できる何かを提供することを考えてみてください。

ですが、「何か」が簡単に見つかることは、おそらくありません。
「恩」とは「輪」
たくさんの人の間をグルグルと周り、然るべきタイミングであなたの手元にやって来る存在です。

だからこそ、受けた恩を直接お返ししようと固くならずに、感謝の気持ちで受け取ること。
そして、あなたが力になってあげられる人に対して、その恩を「送る」こと。
このふたつの意識を、どうぞ忘れないで実行してくださいね。

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