あなたは、誰かに対して
- 自分では手に負えない仕事を手伝ってほしい
- 暇そうにするのなら、家事をやってほしい
- 将来のために、勉強を頑張ってほしい
このように期待することはありますか?
そして、期待通りに相手が動いてくれなくて、がっかりしたことはないでしょうか?
結論から先に言うと、相手があなたの思う通りに動くことはありません。
なぜなら、あなたが考えていることを相手が知る方法は「あなたから伝える」しかないからです。
「察して、先回りして行動する」ができるのは、ごく一部の人だけ。
つまり、相手に確実に動いてもらうには、あなたが先に行動しなければならないのです。
ここでは、小さい子どもを持つママを例にして「こうすればいかがでしょう」のご提案をしていきます。
他の場面でも応用できますので、「私の場合は?」を考えながら読み進めてくださいね。
子育てにおいて、なぜパパは動かないのか?
子育てについて、ママは当事者意識を持ちやすいのに対して、パパは人によってバラつきがあります。
ママが顔負けなくらい育児に熱心なパパがいれば、「なぜ何もしないの?」と思うくらい動かないパパも。
もしもパパが後者であったとしたら、ママにはちょっとした工夫が必要です。
「何をすればいいのか?」というと、具体的な指示を出すこと。
ママが「これをしてほしい」と思うたびに、してほしいことの手順を説明します。
「大人なのだから」とママは思うかもしれませんが、何もしないのにパパがママの願いを知ることは至難の業です。
ですから、「私はこうしてほしい」をきちんと伝えなければ、期待通りの行動はしてくれないと言えます。
ちなみに「言っても聞いてくれない」というのであれば、さらに前段階として必要な行動があります。
そちらについては以前にまとめましたので、ご覧くださいね。
動いてくれた後の行動が、次回以降の成果を決める
ママが思った通りのサポートがパパから得られた時に、ぜひやってほしいことがあります。
それは、ママがつい忘れがちであり、パパにとってはとてもうれしい「感謝する」です。
感謝の気持ちを表す効果的な方法は、相手によって違います。
ストレートに言うのがいい人もいますし、態度や表情で表す方が効果的な人も。
いずれにしても、何かをしてもらったら毎回、感謝の気持ちを表すこと。
ママが感謝することで、次に何かをしてほしくなった時にパパが動いてくれる可能性は上がります。
「毎回、ありがとうって言わないといけないの?」
こう感じた人が、いるかもしれません。
なのですが、あなたが何かを頼まれた時のことを思い返してみてください。
お礼を言われたら「この人のお願い事は、次も聞いてあげよう」と思いませんでしたか?
そうであれば「感謝の気持ちは伝えた方がよい」は、すぐに分かるはず。
行動の意味をきちんと理解できれば、実際にやるのは簡単ですよね。
期待通りに動いてもらえるコツは、相手に「〇〇」しないこと
最後に、パパに子育てに参加してもらうとっておきの秘訣を、ふたつお伝えしますね。
ひとつは「パパは子育てに参加してくれるはず」と期待しないこと。
「何だ、それは?」と思われるかもしれませんが、これは真実です。
「自分の子どもなんだから、手伝うのが当たり前」
ママがこのように押し付ける態度こそが、パパの子育て参加のハードルを上げています。
パパにとっても自分の子どもなのだから、子育てに参加するのは当たり前です。
それは大半のパパは分かっているはず。
なのに、ママから押し付けがましい態度で「やってよね」と言われたら、どうでしょう?
「うるさいなぁ」とケンカになることが、簡単に想像できます。
さらにもうひとつ。
ママは自分にできることをすべてやった上で、どうしてもできない部分から順にパパに頼むのが私のおすすめです。
「精いっぱい頑張って工夫や努力をしても、手が回らない」という状態を、あらかじめパパに見せること。
限界であるという状態を示した後に上手にお願いすれば、サポートが得られる確率は上がります。
パパはひとりの人間であり、完全な人間では決してありません。
たくさんの間違いを犯しますし、その時時で感情が揺れ動く存在です。
そして、これはママについても同じことが言えます。
お互いの得意を生かし、ウィークポイントを補い合う。
子育てという場面でパパとママの両方に求められるのは、このような気持ちと行動です。
「相手が何もしない」と、愚痴を言っているようでは始まらないと言えます。
「やってほしい」と期待する前に、まず自分が行動する。
さらに、してほしいことが具体的であるのなら、「こうしてほしい」とハッキリ伝える。
このふたつができるようになれば、あなたの期待した通りに相手が動いてくれる日は、そう遠くないはずです。